窓の光の中に、紫のオーガンジー約60枚が層をつくって垂れています。
倉庫の高い窓の下に、紫のオーガンジーを約60枚吊りました。1枚の幅は1.4m、長さは6mあります。布は少しずつ色が違い、窓に近い側は青みが強く、奥に向かって赤みが増します。
日が傾くと、窓の光が布を通って床に落ち、紫の影が長く伸びます。午前は涼しい色、夕方は暖かい色。布のあいだは約40cmで、人が通れます。通り抜けると布が肩に触れ、空気がわずかに動いて、すべての布が同時に揺れます。
ラーティカイネンは舞台衣装の染色を20年続けた人です。作品に使う紫は、倉庫の煉瓦の赤と窓の青空を混ぜた色として、現地で染めて決めました。染料は宵浜の染工房から分けてもらっています。布の端は意図的にほつれたままです。会期の終わりには、布の色が日光で薄くなると見込んでいます。そのときの色も、作品の一部です。
布の足元には、床に薄く白い砂を撒いてあります。布が揺れて、床に触れた跡が砂の上に残ります。会期の終わりには、その跡が細い線の層となって積み重なっているはずです。

