古い船荷の伝票の裏に、港の人々を鉛筆で描いた約300枚です。
ブリュッゲマンは、ハンブルクの古紙市場で買った船荷の伝票約300枚の裏に、港で働く人の肖像を鉛筆で描きました。伝票には、1960年代から80年代の積み荷が印字されています。コーヒー豆、鉄鋼、洗剤、木材など、品目も重さも様々です。
肖像は、宵浜の港で彼が3週間かけて出会った人たちです。荷役、漁師、フェリーの切符売り、港湾事務所の職員がモデルになっています。名前は書かれていません。伝票の表側の積み荷と、裏側の顔が、ホールの長い壁に並びます。
作品は壁の端から端まで約18mあり、左から右へ見ると、積み荷の重さが徐々に軽くなります。この並びをブリュッゲマンは「港の目方」と呼ぶ。ホールに丸椅子を置いたので、座って1枚ずつ見られます。鉛筆の線は薄く、近づかないと見えない顔もあります。
壁の端には、描いた順番を示す小さな番号が付いています。最初の10枚は線が硬く、最後の10枚は柔らかい線です。港の人と話す時間が積み重なるうちに、線の速度が変わったのだと本人は語ります。

