藍染めの綿布12枚が、染めの回数ごとに段階的な青を見せます。
12枚の綿布は、藍の染め液に浸す回数を1回から12回まで変えて染めました。1回目は空色、12回目は夜の海の色です。布は展示室の壁に、浅い色から深い色の順に掛かっています。
アナンサンは、南インドの藍染めの工房で修業しました。藍は空気に触れると色が変わるため、染め液から出した布が緑から青に変わる様子を見るのが、制作のいちばん面白い時間だと言います。今回の布は、宵浜の海水を少量混ぜた染め液で染めました。塩のせいで、青は少しだけ冷たい色になりました。
布の前に立つと、青の濃さが体に当たる光の量として感じられます。12枚の向かい側には、藍の乾燥した葉と染め液のビンを置いた小さな棚があります。匂いは強くないものの、よく嗅ぐと土のような香りが。
布の裏側には、染めた日付と染め液の温度が、小さな布札に縫い付けてあります。表から見ると一枚の青です。裏には、毎日少しずつ違う記録が積まれています。見学者が手に取れるのは札だけ。

